洋楽のレビューの翻訳で勉強

英語嫌いだけど、好きな洋楽で英語を勉強します

The Libertine/ Up The Bracket NME 2002年 試訳

The StrokesThe White StripesThe Vinesに匹敵するUK出身のバンドが現れないというコメントは避けられない。でも、スウェーデンやひどいニュージーランド出身の奴らがUKで熱いロックを始めたら、物事は悪いほうへと進んでいるとわかるだろう。UKのバンドにもガレージ・バンドが居てほしいんだ。タンクの中の虎を連れたような、目立つ恰好で、とびぬけてて、もっと酔っぱらったようなJohnny Foreignerのような気の利いたことをいって、Land's End(イングランドの岬)から John O'Groats(スコットランドの村)へと休みなく海賊をはたらくような奴らが。この国には、The Libertines (以下Libs)お前らが必要なんだよ!

10か月後、ロンドン版The Strokesは、今の現状へと形を変え、けた外れの大化けを成し遂げ、Libsは、デビュー作を発表した。打ち付けられた熱い鉄のような、日干しした干し草のような、今がチャンスとばかりのような、首筋をつかむような、その場ですぐにドアマットの上で一発カマすような、そんなサウンドをもつWhat a Wasterは意味ありげに除外されている。所々に聴きがたく、一貫性もなく、かろうじて何とか終えた(The Clashのミックジョーンズのプロデュースである)ひどいアコースティックバラードであるRadio Americaは君の耳元でボロボロに聴こえるだろう。

しかし、活動(生命力や多分誰もが陥って吸引している’モノ’をクリーンにすること)のことになると、Libsは必要なヤツらだ。広大で、好奇心旺盛、精力に漲っていて、Up The Bracketの一番いいところはキングスクロス駅裏で、William BlakeとThe Jamが出くわした光景が思い浮かぶところだ。Horrowshowという曲は、基本的にプレスリーのHis Latest Flameをスピードアップさせたバージョンで、ヘロイン中毒をはっきりとした陽気なサウンドに仕上げている。Boys In The Bandは、ただのスキャンダラス性の積み重ねではないとわかる非常に魅力的な曲だ。I Get Alongという曲では、吐き捨てるかのごとく"Fuck 'em"という今年最高の罵声が聴こえる。The Good Old Daysは『もし、愛に信頼をなくすと音楽は長く続かない』というどこにでも存在する無情な愚か者どもにとって良き記憶を思い出させるような曲である。ほら、Libsはもうキレ者だとわかっただろう。

このアルバムがThe VinesThe StrokesをAlbion(古称)という’剣’を持って打ち負かすものではない。まとまりがなさ過ぎてハチャメチャすぎるのだ。しかし、Libsは、横柄ながらTime For Herosのように、The Smithsのようなスタイルでキャッチーな曲を描けるのだ。彼らの素晴らしい幕開けがもう始まろうとしている。もう今しかない。リバティーンズ万歳!

(8点)

 

 

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今回もなかなか訳してて辛かったです。序盤はやっぱり訳しづらいと思いました。What a Wasterの比喩表現もいまいち訳しづらかったです。ああ、もっと勉強しなきゃ。。あと、今回はなるべく柄悪い感じで訳したつもりです。このレビュー書いた人は、最後のGood Save The Libertines言いたかっただけちゃうんかと一人突っ込みをいれたり。

レビューを読む限り、イギリスから海外進出・・・というよりは、他国からのロックも良いけど、自分たちの国のバンドで盛り上げようって印象を受けました。レビューでもスミスと比較されているあたりリバティーンズ自体物凄くイギリス的ですし。

私は、ストロークス以降のバンドブーム世代でした。レビューに出てきた白縞も解散、Vinesも勢いがあったのですが。。次から次へとバンドが現れては消えて、ハイプも多かったけど、楽しかった時代でした。当時のバンドだと、The CoralRazorlightArctic MonkeysKaiser ChiefsKasabianThe SubwaysThe Kooksなどが人気でした。Yeah Yeah YeahsMGMT、Vampire Weekend、Animal Collectiveなどアメリカ勢も負けてませんでした。その分、2010年代からロックが沈んで行ってしまったのは悲しいです。全然読まないけど、ここ数年のロッキンオンの表紙を飾っているアーティストを見れば一目瞭然です。あのNMEも紙媒体ではなくなってしまいましたし。

リバティーンズも大好きでした。ピートのスキャンダルには注目していたし、あれだけドラッグに手を出しておいて復活するのは、彼ならではかなあと。二枚目カールはまともだったような。あのピートの相棒でいられる時点でカールも変だけど。

カールとピートの曲ごとの解説は次回に持ち越しで。

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